古来から薬効成分を活用されてきた桑葉

「桑葉」驚異の栄養成分。

桑葉には、糖質分解と吸収を遅延させ、食後の高血糖を改善させることが期待できる食品です。桑葉に含まれる特有の有用成分DNJは、α-グルコシダーゼの活性を抑える阻害成分であり、小腸の多糖類(ごはん・麺・パン等)の消化を抑えてブドウ糖の生成を減少させ、血液へのブドウ糖の取り込み量を少なくします。
〈参考文献:第2会日本代替医療学会学術集会要旨集 p,86〉

桑の葉にはビタミンC,ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンA,亜鉛,鉄分,マグネシウム,カルシウム,食物繊維,各種フラボノイド,カロテン(ビタミンA),γアミノ酪酸などが含まれています。なかでも日本人に不足しがちなカルシウムは小松菜の1.5倍、鉄は小松菜の15倍、カロテンはほうれん草の10倍も含まれています。

桑の起源は、紀元前にまで遡る。

ローマ時代紀元前後に書かれた「ギリシア本草」や、後漢時代西暦1~2世紀に書かれた「神農本草経」に薬効が記されています。日本では鎌倉時代の僧 栄西が記した「喫茶養生記」に桑の効能が詳しく書かれています。その栄西が記した『喫茶養生記』には、飲水(現在の糖尿病)、中風、不食、瘡、脚気の五病に対する桑の効用と用法が説かれています。

桑は落葉性の高木で、強い生命力を持った植物です。
生糸を作る蚕は、桑の葉をエサとして食べるよく知られています。養蚕発祥の地、中国においてはクワは聖なる木で古くから知られており、 日本でも漢方や民間薬として、あるいは幼葉の生食、お茶等の飲料として食用にも利用されてきました。

桑葉は、抗酸化物質であるフラボノイドも豊富に含まれ、肥満予防・発がん抑制・整腸作用・便秘改善効果もあります。また、血糖低下作用があるといわれるファゴミンという唾液分泌促進成分も含まれています。蔓延する生活習慣病の予防へと繋がる機能性食品の1つと考えられています。
〈参考文献:日本未病システム学会雑誌 8(1)33-38、日本薬学会講演要旨集 122 28(p)I-353、第5回日本補完代替医療学会学術集会抄録集 p,77、国際食品機能学会2005 p,25〉

糖尿病や糖尿病予備群の人は、糖を摂取すると血糖値が大きく上昇し、なかなか下がりません。桑葉は、糖の吸収を減らすことで、血糖値の上昇をゆるやかにする効果があるのです。この効果は、DNJ成分が大きく関わっています。体に良いといわれているハーブ44種を調査した結果、桑葉が最も強く糖の分解を抑えることが証明されました。
〈参考文献:第4回日本補完代替医療学会学術集会講演要旨集 P,71、第3回21世紀食と健康フォーラム講演要旨集 p,13-15〉

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